ハーブで整える小さな時間

庭のハーブがくれる穏やかな時間

夏の間は、暑さに負けないように過ごすことに精一杯です。気づけば、体だけでなく心にも疲れがたまっていることがあります。

そんな時こそ、ほんの少し立ち止まり、自分を整える時間を持ちたいものです。

私にとって、その時間を与えてくれるのが庭のハーブたちです。

朝、庭へ出ると、タイムやローズマリーに触れた指先から爽やかな香りが立ち上ります。その香りを胸いっぱいに吸い込むだけで、不思議と気持ちがほぐれ、「今日も大丈夫」と思えるから不思議です。

ハーブは華やかな花のように目立つ存在ではありません。それでも、そっと寄り添い、暮らしを豊かにしてくれる名脇役です。

白い花を咲かせるタイムやさまざまな植物が育つ、枕木と砂利を使った小さなハーブガーデン

暮らしの中で楽しむハーブの香り

先日、庭で育ったタイムを摘み取り、ハーブバターを作りました。

やわらかく戻したバターに刻んだタイムを混ぜるだけの簡単な一品ですが、焼きたてのトーストにのせると、ふわりと広がる香りに思わず笑顔になります。

忙しい朝でも、ほんの数分の豊かな時間。

「今日は少し頑張れそう。」

そんな前向きな気持ちを運んでくれました。

午後には、お気に入りのカップでハーブティーを一杯。

湯気とともに立ち上る香りを楽しみながら深呼吸をすると、忙しく動いていた心まで静かになっていくようです。

慌ただしい毎日だからこそ、「何もしない時間」をほんの少し持つことも大切なのだと、ハーブは教えてくれている気がします。

庭の一角で白く小さな花を咲かせるタイム

季節の移ろいと小さなスワッグ

庭では、季節もゆっくりと歩みを進めています。

春に可憐な花を咲かせていたノイバラには、小さな実がつき始めました。

植物は誰に教えられるわけでもなく、次の季節への準備を始めています。

その姿を見ていると、私たちも同じように、少しずつ次への支度を始めればいいのだと思えてきます。

ローズマリーを少し剪定したら、ユーカリやノイバラの実と合わせて小さなスワッグを作ります。

部屋に飾ると、窓から入る風に揺れ、やさしい香りがふわりと漂います。

飾りながら少しずつドライになっていく姿もまた美しく、季節の移ろいをゆっくり楽しませてくれます。

庭で茂ったローズマリーの枝を手で摘み取る様子

庭に育つ銀緑色のハーブと、背景に飾られたウサギ形のガーデンオーナメント

ハーブとともに心と体を整える

庭仕事も、暮らしも、焦らなくていい。

季節の流れに寄り添いながら、その時々を楽しむことが、心を整えることにつながるのではないでしょうか。

植物たちが静かに準備を始めるように、私たちも心と体を少しずつ整えていきたいものです。

庭で深呼吸する数分の時間。

そんな小さな積み重ねが、忙しい毎日をやさしく包み込み、穏やかな次の季節へとつないでくれるように思います。

今年は、暮らしの合間に「ハーブで整える時間」を見つけてみませんか。

庭の香りは、きっとあなたの心にも、そっと寄り添ってくれることでしょう。


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大貫茂子

こんにちは、大貫茂子です。2010年、教室の移築に合わせて雑木の庭をバラとハーブの庭に作り変えました。素材選びや植栽計画まで自身で手がけ、約130本のバラや四季の植物が楽しめる庭に。見てくださる方にも癒しと力を届けられるよう日々手入れしています。

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